そこにあった日常
こんばんは。森林3年のみつるです。私も最近の海外旅行ブームに乗って今年の春休みに中米のグアテマラ、コスタリカ、パナマの3カ国に行ってきました。今回はその旅の、特別でない日常をかっこつけて書いていきます。
今日もまた知らない街についた。長時間のバス移動で凝り固まった体をほぐし、暑さのピークを過ぎ、少しだけ涼しくなった風に吹かれ、歩き始める。
「さて宿はどこだろうか。」
数分前にネットを介して予約した宿を、地図を見ながら探し歩く。道を間違えながら、それでもなるべく前を向いて、初めての道を楽しむ。宿につくと荷物を下ろし、汗でべたついた体に冷水をかける。水量が少ないことを少し不満に思いながら体を洗うと、続いて洗濯を始める。生乾きにならないよう、できる限り風通しのいい場所に洗濯物を干し、少し休むと、重たい体を起こし買い物に出かける。
宿を探すついでに見つけたスーパーに向かうと、まずビール売り場に向かう。インペリアルという、コスタリカでももっとも有名なビールの値段を見ると(物価を確かめるときにはいつもビールの値段を確かめている。)悪くない値だった。それに安心し、生鮮品売り場に戻った後じっくりと商品を見ていく。常に移動しているため、その日のうちに食べ切れる分だけしか物は買えない。手持ちのパスタの分量を思い出し、宿のキッチンはどの程度のものだったかと気にしながら、献立を考える。「最近はあまり野菜をとっていないし野菜を多めに買おうか。」そう同行者と話しながら吟味し、ついでに最初に見たビールも買う。
宿につくと手早く準備し、調理(基本私が担当している。)に取り掛かる。火力の弱いコンロに悪戦苦闘しながら、ほかの宿泊客と譲り合いながら、予想より遅れて作り終える。皿にこんもりと盛ったパスタをビールで流し込みながら、男2人くだらないことを話し合う。今日の料理の出来から、1日の出来事、くだらない冗談に、明日の行程まで。ほかに日本語のわかる人がいない分ここには書けないような内容も多かった。食事を終えると、疲れのせいかよく回る酒に気持ちよくなりながら、食器を片付け、ベッドに飛び込む。しばらく本を読み、日記を書いた後は目覚ましをかけすぐに眠る。そうして一日が終わる。
旅の思い出といえばいろいろと思い浮かぶけれど、やはりこんな日常が強く頭に残っている。当たり前のようであたりまえでない40日間の日常は、とても大切で、生きていた感じがして、うまくは言えないが好きだった。それに飾らず素朴な「好き」という言葉がこの思い出には合っている。そんな気がしてなんだか気分がいい。そんな夜だった。
